Dog's ママ 〜茶色い息子〜2

レオン  2008-01-29投稿
閲覧数[426] 良い投票[0] 悪い投票[0]

その日バイトが終って家へ帰ると、そこには『奴』がいた。

茶色く、モコモコのチッコイ生き物。

側へ近寄ると
ブルブルっと震えて用意されたゲージの中へ隠れた。

「この人怖いでちゅね〜」

相方が変な赤ちゃん言葉で犬に話しかけるから、私は少し気持ち悪くなった。

ふんっっ!!

見てろ。
私は昔から動物にモテるんだ。すぐなつくに決ってる!!!

ゲージを覗き込み、出来る限りの優しい声で
「ワンちゃん、おいで〜」

ゲージの中では
ケツをこっちに向けたままのワンコがまるで「あっち行け」みたいな感じで、私を横目に震えていた。

...... ( ̄□ ̄;)!!

あら、そうですか。
私がそんなに怖いですか。
いいです。
え〜いいですとも。

相方は笑いながら「怖いでちゅね」を連発している。
マジでウザイ。

私はゲージから離れ、(もう諦めた)テレビを見ながら一服していた。

つんつん…

振り返ると小っさいモコモコが私の後ろにいた。
少しずつ近寄ってくる。

戸惑いながら手を伸すと、クンクンと匂いを嗅いでペロっと舐めった。

…?

可愛い。
めちゃ可愛い。

一瞬にして私は心奪われ、その日の夜はこのチビスケを胸に抱いて寝たのである。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 レオン 」さんの小説

もっと見る

エッセイの新着小説

もっと見る

[PR]
KARAも虜になる!
紅酢をお試しあれ


▲ページトップ