昔、ヨグという男がいた
ヨグは面白い話を作るのが得意で村中の人気者だった。
彼の話を聴けば、子供たちは一様に聞き惚れ、大人や老人たちも彼の話を聴くために毎日のように彼のところへ通った
しかし
ある日突然、ヨグは話を作れなくなった
何度もかつての話を繰り返し子供たちが行っても小さくかつての話を繰り返すだけになってしまった
村人たちは段々彼から離れていった
ある日
一人の村人が云った
「面白い話をしないヨグは必要ない」
その言葉に全ての村人が賛成した
ヨグは殺され、焼かれて村人に食べられてしまった
こうして、私たちは世界最初の詩人を殺して食べてしまったのである