ばぁば 二話

レオン  2008-01-30投稿
閲覧数[413] 良い投票[0] 悪い投票[0]

握った手。
意外と小さいんだ…。
両手で強く握る。


2月のその日、祖母は苦しいはずなのに、笑っていた。

酸素マスクの向うで何か言ってたけど、それを聞いたら涙が出るから聞かなかった。

祖母には3人子供がいた。私の母と伯母と伯父。

でも祖母の最後に誰も来なかった。来たのは隣近所の川島さんだけ…。

口には出さないけど、祖母はどんなに心細かっただろう。


祖母に引き取られて、私は祖母の家の近くの小学校に転校した。

元々、内気な性格の私だから、新しい学校や友達に中々馴染めずにいた。
毎朝学校へ行く時間になると決ってお腹がキリキリ痛くなる。
「ばぁば、お腹痛い」

「おぉ、そ〜か。なら学校休んで店手伝いな」

私はこうして一週間程学校を休み、店の手伝いをするハメになるが、祖母のあまりの人使いの荒さに学校へ行きたくなるのだった。

…三話へ続く…

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 レオン 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
乾燥でうめぼし肌
⇒改善はこのクリーム


▲ページトップ