Aクラスの生徒はまだ全員寝ている。 「起きろー!」(翔太) 翔太もいっしょに来ていた。 何人か起こすと俺は今日の予定の説明をした。 「そういうことだから誰か来てくれないか?2人来てほしい」(浩太) 「別にいいよ暇だし」 「じゃ俺も!腹減ったしな」 意外にあっさり決まった。最初に名乗り出たのは直樹、Aクラスの生徒にしてはおとなしい印象だ。 2人目は貴明、直樹と違い典型的なAクラスの生徒だ。 「じゃあEクラスで待ってるから」(浩太) そう言ってEクラスに戻った。 すでに説明を終えたようだった。 「どうだった?」(洋) 「意外にあっさり決まったよ。」(浩太) 「そっか、分かった。」(洋) 洋もそれが意外だったようだ。 「ねぇ〜お腹すいたぁ〜昨日何も食べてないし」(結衣) 結衣が甘えるように言った、たしかに昨日は何も食べていない。 「…じゃあ帰りに何か買ってくる。」(浩太) 「別に買わなくていいんじゃねぇの?人いないしパクっても大丈夫だろ」(翔太) 翔太は笑いながら言った。 「パクるのはまずいだろ、とにかく何か食べ物は持って帰る」(浩太) 「じゃあ僕達は準備をして10時に出発しよう」(洋) そういうとEクラスにいた生徒は元のクラスに戻った。 10時、俺と洋は玄関に集合した。 しばらくして翔太、直樹、貴明も来た。 「じゃあ出発しよう。」(浩太) 「女の子は来ないの!?」(貴明) 「うん、外は危険だから」(浩太) 「はぁ…また男だけかよ…」(貴明) こんなときに何を考えてるんだ、と思ったが口に出さなかった。 5人は校門を出た。 しばらく行くと昨日アヤたちと集合場所にしたコンビニまできた。 コンビニを過ぎ街の中心まできた、だがやはり誰もいない。どの建物の中に入ってもやはり誰もいなかった。 「やっぱりおかしいな…」(浩太) 「もう少し先に行ってみよう。」(洋) もうしばらく行くと洋が突然足を止めた。 「あいつだ…」(洋) 遠くにいるが確実にあの黒いやつだった。 5人は一瞬凍りついたように止まったが、まだ黒の人は気づいていない。 だから俺たちは冷静だった。