絵梨原が画面を見ると、
“金崎さん”の文字。
絵梨原が金崎のメールを開いた。
佐高が絵梨原がメールを開いた事に気付き携帯を閉じようとした、、、
だが、佐高は止めた。
絵梨原は泣いている。
大粒の涙を何滴も、携帯の画面が濡れても、そんな事はお構いなしに泣いている。佐高はため息をして、寝る事にした。
『なあ、河内君やっぱ馬鹿だわ、お前がスイスじゃなくてアメリカに行くと思ってたんだ?
俺も馬鹿なんだけどな??いやっ見る目が無いのかな?だってよ、惚れた奴が、借金まみれ、無愛想、ツナマヨが嫌いだもんな???これが初めてだけど、俺さ、お前の事が好きー???初めての告白がメールかよ!!!!(ノ゚O゚)ノ』
これからお別れのような内容のメールではなかった。それが無償に悲しかった。
『これからお別れなんだよ!』
絵梨原はお別れの言葉を掛けて欲しかった。
数分後、返信が来た。
『なあ、お前スイスで笑顔でいれるか?』
『自信無い。』
『じゃあしょうがねぇな、俺がおまじないかけてやろう。』
『おまじない?』
『笑顔でいれない時、空見ながらこの言葉を繰り返しなさい??
シテルアリガトウアイ。』