そらな気分。

ちゃーこ  2008-01-31投稿
閲覧数[552] 良い投票[0] 悪い投票[0]

そら。
そらはね。いつもここにある。
私、外国に行って、初めて知ったんだ。
どこに行っても、どんな景色の中にいても、そらだけは変わらない。
今日、日の暮れかけたオレンジと薄い水色のそらを眺めてたら、こんなさびれた学校より、サバンナの景色の方が絶対にこのそらに似合うなぁって、思ったんだ。
でも、同時に気づいた。本当のサバンナのそらは、サバンナじゃなくても、ここにあるんだって。
だってそらってつながってる。世界中を、おっきな両手をいっぱいに広げて、優しく包み込んでくれている。
だからどこもそらはおんなじなんだ。一つしかないから。
そのことは私をとても安心させるけど、少しだけつまんない。
だって、もしそらが場所によって違うなら、私、すべてのそらを見るために、世界中を飛び回ってやるのに。

私最近思うんだ。死んだらそらになりたいって。
そらになってすべてを見てみたいって思う。
喜びや幸せだけでなく、悲しみや怒りも。世界で一番美しい風景も、最も残酷な光景も、すべてを。
そらが見るように見て、そらが感じるように感じたい。
そして、すべてを知ってもなお、明日に希望を持てるのか試してみたい。

今日の私は、そらな気分。




投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ちゃーこ 」さんの小説

もっと見る

詩・短歌・俳句の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ