ごめん。ありがとう。大好き。また明日・・。 [過去]
「また明日ー」
彼女が元気な声で手をふる。俺はただ、うなずき背を向け歩き出す。
彼女は明るくて、元気で、優しい子だ。
出会いは、バイト先で・・まぁ、ありがちな出会いだった。
それから、たまに遊ぶ関係になったが、恋人ではない。兄妹みたいな関係だ。
でも、一緒に居ると落ち着き、いつの間にか、このままを望んでいた。
穏やかな風が吹き抜けるような心地よいこのままを・・・
しかし時の流れは早く、二人はお互いの道を歩みだした。
それでも彼女からの連絡は途絶える事はなく、そんな彼女を好きになっていた。
日に日に想いが増すに連れ、周りとの違和感もなくなっていった。
(人を愛する事の大事さを教わった気がする)なんて思いながら、歩いていたら突然目の前が真っ暗になり、激しい痛みが襲った。
ヤジウマと、必死に呼びかける救急隊の姿が俺の最後を表していた。
今頃遅いけど (いつもゴメン。)(いつもアリガトウ。)(笑った顔が大好き。)貴方に逢えてよかった。 辛いけど・・・・・また明日は言えない。