「いらっしゃいませ!」レジに来たお客に愛想を振りまく。「ありがとうございました!」お客は袋を持って出ていく。そのときコンビニの自動ドアが開いた。もおわかると思うが俺はコンビニのバイトだ。ちょっとだけ自己紹介をさせてもらう。俺の名前は哀川悠紀(あいかわゆうき)。19歳。高校は卒業して今は大学に通っているごくごく普通の一般人だ。容姿も成績も普通ときてる。彼女は……これくらいにしておこう。話がつまらなくなってしまう。話をもとへ戻すとしよう「よぅ悠紀!」その声とともに一組の男女が入ってきた。声を掛けてきたのが西岡照吉(にしおかてるよし)。女性の方が香山江美子(かやまえみこ)二人とも同じクラスだ。この二人は付き合ってる訳でもないのにいつも一緒にいる分からない二人だ。悠紀「何だよ…何か用か?」照吉「うぉっ!暗!」江美子「ノリ悪いぞ〜」この反応には慣れている。悠紀「そんなこと言うためにいちいち来たのか?」呆れてものも言えない。照吉「何時にバイト終わるんだ?」
悠紀「5時だよ」照吉「じゃあさ終わったらカラオケいかね?」江美子「私ね持ち歌いっこ増えたんだよ!」悠紀「いかね」時刻は4時48分を回っていた。江美子「何でぇ?」悠紀「バイトが入ってるんだ」照吉「そっか。何でそんなにバイト入れるんだ?」悠紀「夜眠れないんだよ…クタクタにならないとさ」俺は苦笑いをしながら言った。悠紀「悪いな。また今度誘ってくれ」そう言うと俺は仕事に戻った。照吉と江美子は不安そうに俺を見送った。照吉「苦しいな……無理して笑ってる感じだ」江美子「そうだね…まだあれから2ヶ月しか経ってないんだもん。しょうがないよ」江美子「麻子ちゃんを亡くしてから………」
麻子とは俺の彼女だ。いや性格に言えば彼女だった人だ。その話を少しさせてもらう。
あれは満月の綺麗な夜だった…………