門の所に兵士が10人並んでいる。その中の3人は右手を前に出して何かに集中しているようだ。
「やめて!お母さん!」
「彩香、あなたが悪いのよ。あなたが門の外に出ようとしたから私が…」
「やめてくれ!俺が彩香を誘ったんだ!殺すなら俺だけにしてくれ!」
剛が彩香の母を説得しようとした時。
「無駄だ。その女の身体は俺達が操っている。どんなに抵抗しようと逆らう事は出来ない」
右手を前に出している兵士の1人が言った。
「操っているってどういう事なの?」
彩香は後退りながら聞いた。
「そこの兵士達はこの国の住人全員の身体の自由を奪う事が出来るのよ」