光と闇

RAIN坊  2008-02-03投稿
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それは、突然だった。

光を失った視界。

何故そうなったのかは
きっと、そのせいだ。

僕がいけないんだ。

君を手に掛けてしまったから。




一話。『理由。』


ただいつも通り、
僕は家に向かう。
塾の帰りだ。

外はもう街灯無しでは
前も見えないくらいの
暗い時間。
いつもの事なのに、何故
こんなにも恐いんだろうか?
でも、道行く車と他人が
それを紛らわせた。


路地を右に曲がり、
車も他人も見えない道を行き、自分の家が見えて来た時だ。

「どうして?」

その問いに答えられる訳もなく振り返る。

だが、誰も見当たらない。

受験前の詰めが祟って
きっと疲れてるんだ。

気にせず進んだ。
家まであと100M程度だ。

「どうして見てくれないの?」

やっぱり気のせいではない。
思わず走る。
怖くなって来たから。

息を切らし、家の門を開けようとした時、
すごい力が僕の肩を掴んだ。

「こんなに近くにいるのに!」

「ヒィッ。」

ありきたりな叫び声をあげながら見た顔は。


見知らぬ女子高生だった。



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