リリリ〜♪
7時の目覚まし時計の音で僕は起きた。
横を見ると、少年はまだ寝ていた。
起こさないように洗面所で顔を洗っていると、少年は起きて来た。
「おはよう」
二人で挨拶を交わした。
少年は暫くすると、玄関に向かって歩いて行った。
「どこに行くの?」
少年を呼び止めた。
「ありがとうございました」
少年は頭を下げ出て行こうとした。
「待って!行く所あるの?」
少年に問いかけた。
「ないです」
少年が答えた。
「良かったら、暫く居てもいいよ」
自然と言葉が出た。
「いいんですか?」
少年は大変喜び、何度もお礼を言った。
それから暫く、少年と僕の生活が始まった。