トラッシュ・ボックス

レオ  2008-02-03投稿
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四月十日、H県H市の桜花学園で入学式が行われました。
「あ〜、疲れた!」
一人出口から走ってくる少女がいた。
まわりにいるおしとやかな学生たちとちがい、ブレザーのボタン全開、スカートは膝上十五センチ、前髪はセンター分けで赤いボンボンのゴムで結わえたパイナップルヘアの超庶民的な格好だ。
まわりの坊ちゃん、お嬢ちゃん、そのお母様、お父様たちが、何あの子、とクスクス笑う。
そんなことを少女は気にもとめず、元気に走りさった。
「・・・竹内エマ・・・?」
少女がある学生の前を通りすがる。学生は少女の後ろ姿を見て、目をまるくした。そしてその背中が見えなくなるころ、学生はクスリとわらった。



あたしの名前は竹内エマ!
二月一日生まれで水瓶座のB型。今日は待ちに待った高 校 生!!
高校に入ってからの目標は、とりあえず身長をのばすこと!(まだのびるはず!)
あたしが入学した高校は、一にお金、二にお金、三、四もお金で、5にお金。という超、超、超お金もち学校なのであーる!
その学校に入学してきたあたしはというと・・・?
・・・一応金持ちなのだが、超庶民的・・・なのだ!
理由は、家庭の事情で小学校から庶民のエスカレーター式の学校にいれられたから。
けどあたしは親なんて恨んでない。
てか、会ったことがないのだ。
でも、あたしは今のままで十分。
これからの高校生活楽しむぞー!
・・・と、思ってあたしは今日から自分の家になる女子寮を見あげた。
中学のときの寮とくらべて、すっごく豪華で大きい。
あたしは喜びいっばいで寮の中へ入っていった。
中は予想どうり、超ゴーカ!
まず目に入ってきたのは、高い天井から優雅にぶらさがっているシャンデリア!
めっちゃ金持ちっぽい。(金持ちだけど)
あたしはテンションハイではじめて見た螺旋階段をかけあがった。
担任からもらった資料をだして自分の部屋の番号を見てみる。
「えーっと・・・?」
どこ書いてあるかわからず、資料をクルクルとまわしてみる。
「・・・ないじゃぁ〜ん!」
イライラして逆切れしちゃったあたし。
「これ、君の?」
背後から声がした。
あたしは、イライラ絶好調で人には見せられないくらいやばいしかめっつらで声の持ち物をにらんだ。
「・・・これ、君の?」



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