「待ち合わせは、〇〇駅の改札で良いか?綾華、東京住みだよな?」
「うん(^-^)/OKですっw」
「りょ〜かいw(・ω・)/」
電車の中で、そんなやりとりを思い出していた。
会ったら、まず最初に謝ろう。騙してたつもりはなかったけど、嘘をついてたのは事実だから。
「はぁ………」
ため息ばかり、無駄にこぼれてくる。
どんな顔するのかなぁ…私が高校生だって知ったら…だって、俊也が好きなのは、大学生の綾華だもんね…ふられるんだね…私。
覚悟は決まっていた。あのまま大学生の綾華でいれば、楽しい時間は永久に保証されていた。だけど、それじゃだめだよね…苦しいもんね…
「着いちゃった…」
約束の駅まで、今まで感じたことないくらいの速さでついてしまった。
ちょうどその時、俊也からメールが来た。教えたばかりのアドレスに…
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差出人:俊也
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着いたぜぃ??改札すぎて、本屋にいるわ!
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胸が締め付けられた。怖くて、つらくて、ふるえていた。
私は、電車から降りて、本屋を目指した。