宝物24

ラク  2008-02-04投稿
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真紀は驚いた顔で俺のほうをじっと見て言った。
「えっ、でも…、優くん、彼女いるんじゃないの?」
俺は全く理解ができなかった。
「えっ、どういうこと?」
真紀はテーブルに置いてあった俺の携帯を指して言った。
「そのストラップに貼ってあるプリクラ、彼女じゃないの?」
俺はそれを見て笑った。真紀に拾ってもらったそのストラップには俺と綾が高校の時に一緒に撮ったプリクラが貼ってある。
「あ〜、この写真か。これ、俺の幼馴染み。このストラップはその幼馴染みがくれたもの。だから俺、彼女いないから!」
「えっ、そうなの?てっきり私、その女の人が優くんの彼女だと思い込んでた。私の勘違いだったんだ。」
真紀はそう言うと、俺に今まで見たことのない最高の笑顔を向けた。
「実は私も最初に食事に誘ってもらった時から優くんのこと好きになって。こんな優しい男の人いないって思った。でも優くんには彼女がいるんだと思ってたから、心の中でこの気持ちは抑えていたの。だけど優くんからこんな風に告白されるなんて…、私ホントに嬉しい!優くんの気持ち、喜んで受け取ります!」
俺は心の底から喜んだ。
それは彼女が出来たという喜びというよりはむしろ、守るべきものが出来たという喜びだった。

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