午前中の病院は年輩の人が多くアタシは受付をしてから20分ほど待った。
「どぉだった??」
診察室から戻ると藍治が読んでいた新聞を閉じて訊いた。
「ん、普通に風邪みたい。薬貰って帰らなきゃいけないからもぉ少し待って。」
アタシは藍治の隣に置いていたAnd Aのリュックを持ち座った。
「癌だったらどうしようかと思った!!」
「ハイハイ良いからぁ。あ、新聞。読んで良いよ。」
「大丈夫。読み終わったから。」
「そ??…それよりさぁ、お腹すいた。」
アタシは手を後ろについて足を前に伸ばした。
「オレも〜。うどん喰いたいなぁ。」
「アタシも…あ!ちょっと電話してくれるから呼ばれたらお金払っといてもらえる??財布この中。すぐ戻るから。」
アタシはリュックからケータイを持ち出し藍治の返事も待たず病院を出た。