LASTSUMMER#40 『二回の始まり』

SETTARMEN  2008-02-05投稿
閲覧数[426] 良い投票[0] 悪い投票[0]

ベンチに戻った俺達は曽我端さんの怒号が待っているかと思ったが、そうではなかった…。



曽我端
『ま、これが県のトップとお前達の差だな。満塁からエンドランなんて誰も予想してなかっただろ?
……まず取られたもんはしょうがない。取り返してみろや』



半分諦めたのか、県トップにどこまでやるか興味があるのか、曽我端さんの言葉の真意を知ることはできなかったが、まず俺達は2点差を追いつくために円陣を組んだ。



この回はカズマからなので例の如く、副キャプテンのユウ君が場を仕切った。


ユウ君
『まだ相手、エースも出てないからここで追いついてエースを出そう!!逆転するぞ!!藤中〜ファイっ!!』



全員『押忍っ!』



藤城中定番の掛け声と共に二回が始まった。



この試合7番の俺はネクストに入る。



ネクストに入ろうとすると今井先生が俺を呼び止めた。



今井『八神!』



俺『はい!』



今井『相手のピッチャー、とにかく変化球が多い。初球から狙ってけよ』



『はいっ!わかりました!』



そうこうしていると、カズマがもうカウント2ナッシングと追い込まれていた。


アキ『カズマ〜。出ろ〜。つないでくれ〜』


タク『くさいとこカットよ〜』



しかしベンチからの声援も虚しく…



『ストライ〜ク!!バッターアウト!!』



あえなく3球三振…



カズマががっくりとした表情でベンチへと走っていった。



そうして、遂にこの試合俺の初打席が回ってきたのだった。



リュウヤ『打てよ!!光輝!!』



タク『コウ頼むぞ!!』



………



相手投手矢沢は打席に立つと小さく見えた。



俺にとっては左打席で初めて対戦するサウスポー。



俺はバットを強く握り締めた。



主審『プレイ!』



矢沢がセットポジションからゆっくりと足を上げた。



注目の初球!!

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 SETTARMEN 」さんの小説

もっと見る

スポーツの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ