昼間は結婚式場で働くおかん。
昼休みに晩飯の用意をしに
帰宅。ご飯だけ炊き、おかずは
仕込みだけ。「自分で好きな味付けして食べや。」
作り方は教わってた。
「油ひいて、肉から炒めるんやで。
肉に火が通ってから野菜な。
野菜から炒めたら
ベチャベチャになるからな!」
小学2年から仕込まれた
おかげで料理が得意になった。
遅くまで働いて帰って来るおかんに
味噌汁や玉子焼きを作れるように
なってた。
この頃の俺は素直で母親思いの
いい息子やったんやな。
グレだしたのは中学1年の頃。
小学3年から野球をしていて
6年生の頃にはエースで5番、
野球漬けの毎日でした。
しかし肩と肘を壊してしまい
2年間は野球が出来ないと
診断されてしまった。
有名中学の野球推薦が白紙、
野球が出来ない事を理由に
荒んだ中学生活を過ごすように
なっていきました。
おかんの財布からお金を盗み
遊び放題、喧嘩、万引き、
ホンマ最低でした。
警察に補導されるたんびに
親父が身元引き取りに来る。
おかんはといえば、俺の大好きな
ネギがいっぱい入った玉子焼きと
あさり汁を作って待ってる。
そんな肝っ玉の座ったおかんでした。
・・・つづく