「とくに明宮君って、どこかのホテルチェーン社長の息子らしいわよ。しかも、彼とびっきりハンサムだし♪」
バーバリーは私が敵にならないのに安心してか、興奮してまくしたてた。
あぁ、私の8時間にわたる苦労がバーバリーやマリークワントの引き立て役なんて…。
神様のばか…。
あぁ、もぉ帰りたい!でもせっかくお金払うんだし、うんと食べてやる!
開き直ってばくばくと唐揚げを食い、お酒を気分が良くなるまでうんと飲んだ。
「よく食べるね。」
ポールが少し呆れたように言った。
ふんだ!カンケーないでしょ!どうせデブ女って思ってるんだわ。
「ほぉぉんとにねぇ!まるで恐竜みたい!私、小食だからうらやましいわぁ。」
バーバリーがこれみよがしに、細い脚を組みながらいった。
「まぁじゃんじゃん食べてよ。今日は僕達のおごりだからさ。」
沼田とかいうインテリ気取りが気前よく言った。
僕達の、じゃなくて僕達の親の金でしょ?ボンボンなんて大嫌い!帰ってヒナに借りたセックス・アンド・ザ・シティのDVDが見たい…。