「現代のクイーンズイングリッシュって何よ?」
「えぇ?そうだねぇ…例えばほら…。」
ポールは憎らしいくらいハンサムな顔を私にむけた。
「例えば、そう、……ビートルズとかね。」
一同大爆笑。
インテリ気取りは自分の膝をバンバン叩いて大笑い。バーバリーも上品にしようとつとめているけど、顔をひどく歪ませて笑っている。
私は侮辱されたと思い、顔が真っ赤になるのを感じた。あぁ、もう、なにもかもくそったれだわ!
「私、帰るわ。」
そう言って、できるだけ威厳を感じさせるように、つんとすまして立ち上がった。「えぇ?もぉ帰るのぉ?」
バーバリーがさも残念そうに言う。
ふん、ピエロがいなくなって残念でした!私はバックを掴むとさっさとカラオケボックスをあとにした。もう、1分でも早く家に帰りたい。