『第三章〜公園で』
「オマエって奴は!もったいない!もったいなすぎる!」
拓郎の声はやけに大きかった。俺は少しビックリした。
「まさかおまえ……?」と俺が聞くと。
「じゃあな!」
と拓郎は空元気を出して帰っていった。
俺が悪いことしたのか……?俺にはわからない。なぜアイツはキレた?
俺はしばらく一人で考えた。すると
「アッ!ハル君何してんのー?」
美羽だった。
「考え事……。つうか何でハル君なんて呼んでんだよ!!」
「良いじゃん!んで何の考え事?美羽で良ければ相談乗るよー!?」
「佐山っているだろ?アイツがさぁ俺が三年の前川のことをフッたって言ったらいきなりキレてさ……。」
何で俺はこいつにこんなに話してしまうんだろう……。
「それは怒るだろー!だって佐山は前川が好きでずっとアタックしてたらでも実は前川はハル君のことが好きで……。ってなったんだよ!」
「それならそこまで怒らないだろ!?」
「佐山はハル君と前川をくっつけてあげようとしてたの……。」
「そうなんだ……。」
俺には面倒くさいとしか思えなかった……。
「ハル君は女に興味ないもんねー!」
アイツが髪を結ぼうとしたとき腕には切り傷があった……。