初恋24-3

エリ  2008-02-06投稿
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「エリ、してもいい?」
言葉の意味がわかった。
一瞬、アキの時の恐い気持ちがよぎった。
「エリが恐いならしないから。」
私の表情をみてダイキが察してくれたんだろう。
確かに恐いと思ってしまう。
痛くてつらい思いしかわからなかったから。
実際ダイキは今までキス以上のことはしてこなかった。
私のことを大事にしてくれてるのが嬉しかった。
だから、そんなダイキだからこそ大丈夫って思えた。
ダイキを見つめたまま小さく頷いた。
「いいよ。大丈夫。」
照れて真っ赤になっている私の頬に優しくダイキがキスをした。
お姫様抱っこでベットに運ばれる。
ダイキが丁寧に私の服を脱がせて、私がダイキの制服を脱がせる。
緊張して手が震えてしまう。
「エリ、無理しなくていいんだよ。」
ダイキが手を握って心配そうに言った。
「ううん。ダイキとなら恐くない。」
見つめながら笑顔を見せた。
「恐くなったら言えよ。すぐやめるから。エリに嫌な思いさせたくない。」
ダイキがぎゅっと抱き締めてくれた。
ダイキの鼓動が伝わってくる。
ダイキも緊張してたのかな?
すごくドキドキしていた。
そして私たちは温もりを確かめ合うように抱き合った。
ダイキは何度も何度も「大丈夫か?」って確かめてくれた。
その度に頷いて、ダイキの優しさを感じた。
恐さなんて少しも感じなかった。
感じたのは優しくて暖かくて、とても愛しい痛みだけ。
それが嬉しくて、どうしようもなくて、少し泣けてしまった。
「エリ?泣いてるの?やっぱり無理させた?」
心配そうなダイキの顔に少し笑えてしまう。
「大丈夫だよ。ただ嬉しかっただけだから。」
ダイキは優しく抱き締めてくれた。
瞼にキスしてくれて、それが頬に変わって、最後に唇に深くて優しいキスをくれた。
そんな優しい彼をとても愛しく思った。
ダイキだからこそ、愛しく思えたんだと思う。
私たちの絆が、より強く繋がった気がした。
そして、これからずっと、それがより強く、確実に繋がっていけるものなんだと信じていた。



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