私は崖から落ちたにも関わらず1週間で退院した
脳に異常もなく外傷もほんのかすり傷程度だった…
医者は口々に「柳瀬君のおかげ」と言う…
死のうとした私にとって柳瀬のとった行動はただ迷惑なだけだ…
「はぁ〜」
公園のベンチに座り空を見上げてみる
家に帰るのが憂鬱でしかたない…
私が入院しても家族の面会はなかった…
あの冷え切った家に帰るのは息が詰まる…
逃げ出したかったのに…
何で…
何で私は生きてるの…
あいつが…
あいつが勝手に私を助けたから…
あいつのせいで…
だんだん柳瀬に対して怒りがこみ上げてきた…
ズキッ
頭に激痛が走る
ズキンッ
ズキンッ!
ズキンッ!!
徐々に痛みが激しくなり私はそのまま気を失った…