真夜中、すべてが寝静まった後、
私は一人ベッドに横たわり
甘美な誘惑の声を聞く
おいで、おいで、
私はお前の全ての苦しみの鎖をひきちぎってあげよう
お前を捕らえる全てのものからお前を解放し、安息をもたらしてやろう
いいえ、いかないわ
強がりはよせ、お前はほんとうはうんざりしているじゃないか、生きることに
死は私の疲れ切った心をそっとなでる
泣いているのだね?生きる意味がわからず
さぁ、こちらへ
意味や意義に悩まされない世界へおいで
お前の煩いを消してあげよう
あっちにいって!私を放っておいてよ!
ふん!虚勢をはってもむださ!
他人の干渉を嫌がるお前、でも他人の無関心をそれ以上に恐れているくせに!
うるさい!消えろ!
ハハハ…俺の姿が消えたから、俺から逃れられると思うなよ
人は皆、生まれた瞬間から死への行進をしているんだ誰も逃れられはしない
死はそう言い残して消えた
私は暗闇に手を伸ばす
ひそやかな闇
私を隠す暗黒
この暗闇なくして、どうして昼の明るさを知れよう?
永遠の昼の中では全てが朽ち果てる
私は目を閉じる
暗夜に飲み込まれぬよう、命の炎を燃やしながら