それから何日かが過ぎた。あの人とは普通にあの時間にゲームをしては会話をしてる。そして今日も…。ゲームは相変わらずあの人は弱くて…、それよりもゲームの後のチャットをしてる方が多くなり、打つ文字も増えて来た。
『こんばんは』
「こんばんは、そういえばお互いの名前を聞いてなかったね、俺はソウキュウ」
『私はキョン、今日は指が疲れて痛いよ』
「そうかぁ↓仕事大変そうだなぁ↓パソコン疲れとか??」
『違う。私ピアニストなの』
「え??東京でピアニストをしてるの??」『そうだよ』
驚いた。かたや北海道のペーペーリーマンの俺。次元の違う職業の人だった
「そりゃ凄い」
『そうでもないよ、あのね私、悩んでいる事があるの』
「ん?何?」
『長くなるけどいいかな?』
「勿体振らないで言おうよ。俺で良ければ話聞くよ」
『じゃあ番号教えて』
以外な言葉だった。女の子から番号教えてなんて初めてだったから気持ち舞い上がってる
「********だよ」
『わかった』
「番号知られたくなかったら184…」
と打ってる最中に見知らぬ番号からTELがかかってきた。
「はい」
『もしもしソウキュウさんですか』
「…キョンさん??」
27とは思えないかわいい声だった
「番号知られたくなかったら184付けて通話してねってさっき打とうとしたのに…」
『ハハハ、もう遅いよ』
「そうか、で、相談って何?」
『あのね、私毎日ピアノ弾いて練習とかしてるんだけど思い通りにいかなくてこまってるの、指が動かなくなるまで練習してるのに、……期待されてるし』
そんな質問されても…高校の音楽の成績が3だった俺にプロのピアニストにアドバイスをするなんてまた次元の違いがそこにあった。でも俺は
「キョンに好きな場所はあるかい??」
『あるよ、すぐ近くに夜景スポットがあるの』
「距離はどれくらいかかる??」
『歩いてすぐだよ。相談と関係あるの??』
「じゃあ暖かい格好して、そこに行ってみよう。着いたら連絡よろしく」
『ちょ、ちょっと待って』
「いいから言う事聞いて」
俺はすぐにTELを切った。慌ててるかな?と思いながら俺も着替えて外に出た。外は−10℃だった。寒空の中、俺は車を走らせたんだ