初めてのデートに行ったところ。
遊園地だ。
そぅ、あの日は雲一つない晴天で客も多かったよな。美奈子は俺よりはしゃいでた。まるで小さな子供が休日に遊園地にきてるょうなはしゃぎ方だった。
俺は、どっちかというと絶叫系が大好きだから乗りまくって、美奈子は俺に無理矢理乗せられてさ。
途中、コーラーを手渡して、俺がプルタブを起こしたらさコーラーが噴射してワイシャツ濡れてさ、大笑いしてたよなぁ。
こんな淡い思い出が頭をめぐっていた。
帰りの車で
『このまま、二人でどこかに行こうか』
と、ぽつり美奈子はつぶやいた。その言葉は今だに、俺の脳裏に焼き付いている。
その日、俺は美奈子を送り、一人で考えて、美奈子と一緒にすむって決心したんだっけ。
やべぇな。
そろそろ戻らないとな。葬式に寝坊はゆるされねぇし。
そぅ思いながら
アクセルをふみ、
ホテルへと戻った。