さっきオレの額に当てた缶ジュースを吉川が手渡してくれた。
「…サンキュ」
「さっきよりは顔色良くなってきたね」
「ああ…もう大丈夫…かな？」
事実吉川に驚いて吐き気は消し飛んだ。ジュースを飲んで、一息ついた。隣で吉川もジュースを飲んでいた。…端から見ればオレ達は付き合っているように見えるのだろうか？
「よし、大木も大丈夫そうだし、遊び再開しよっ！」
「いや、でもまだ真たち帰ってきてないし…」
「もうちょっとデートさせてあげよ？メールしとくからさ」
「…！！」
何てことだ！これじゃこっちがデートじゃないか！吉川は天然なのか？本人はまるで何も考えてないように思えてきた。
「送信、っと。じゃあ行こっか。大木行きたいとこある？」
「えっ？あ、いや別に…無いけど…」
「それじゃウチジェットコースター行きたいんだけど」
「ん…」
「じゃ、決定ね。行こ！」
もう頭もまともに働かない。ジェットコースターに酔わないことを祈るばかりだ…。
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