『黙ってんのかよ!!バカヤロー!!
テメェら、こんな事して楽しいかよ?!たった一人の人間を、集団で集中的にやりこめる‥。
こんなやり方ありか?!』
聖人の怒りは頂点に達していたー。
こんな聖人を初めて見たあたしでも、
それはハッキリと分かったー。
何故なら、グッと握り締めた聖人の拳が小刻みに震えていたからー。
シーン―ー‐。
誰も何も答えないー。
誰もが口を貝の様に閉じてしまっていたー。
それは、学校内で聖人がどれほど恐れられた存在であるかと言う事を物語っていたー。
『イジメがそんなに楽しいかって聞いてんだ!!』
聖人は椅子を手で投げつけたー。
ガンッ‥ガラガラガッシャーンー。
『テメェらの頭ん中は、どれほどまで腐ってんだ?!
えっ?!こらっ?!答えろよ!!』
ガラガラガッシャーン―ー‐。
『自分より弱い者しか相手に出来ねぇクソヤローが!!』
ガンッガラガラガラガラ―ー‐。
『おら?!どうした?!テメェら全員人間のクズだ!!クズ!!陰険なイジメを集団で一人に集中攻撃する事でしか、
自分で自分の存在を認める事が出来ねぇサイテー野郎だ!!』
ドカッ‥ガラガラガラガラ―ー‐。
聖人の怒りは治まる事無く、益々エキサイトしていたー。
『‥クズ?!俺達がクズなら、オマエは何なんだよ北岡?!』
普段から北岡の事を快く思っていない、タツヤの言葉が、
教室内の沈黙を破ったー。