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もね  2008-02-09投稿
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昔私の幻想を繊細と言った男がいた
その男は私を傷ごと抱きしめ
もっと大きな傷を付けて行った
生きる限り幻想をさ迷う
まるで息をし続けるように
そんな私の性質に
優しく触れた男は
私を傷ごと抱きしめ
もっと大きな傷を付けて行った
傷つけ傷つけられた人々の中でその人だけ
私の幻想に繊細と目を細めた
世界をどう見るのか
それはそれぞれ違って
それぞれに現実
私の変わった幻想に
点数を付ける人がいても
唾を吐きかけられても
子供だと笑われても
呼吸を続けるように
私は夢を見続け
流れる言葉を紡ぐ
そんな私を
現実が見えないと侮蔑する男がいる
繊細な世界だと愛する男もいる
私はそろそろ
私の現実を見つめる時が来ている
息をするように
夢を見る性質の私
恋に酔いしれずに
自分の性質が
誰を選ぶべきなのかと
現実ではなく
夢しか見れないから
選べる男がいる
それは恋愛ではなく
わたしの現実
いつかまた私の幻想を愛する男に逢えたら
私は選択するだろう
息のできない男は
もう私にはいらない



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