カウントダウン・・7
もうダメだ…みんなこの話しを信じてる…いまさら弁解しても聞いてもらえない…
『・・とゆーように、彼女は女性であるみなさんを侮辱するような発言を繰り返しました。ここにいる佐々木先生はじめ、まだこれから出産を夢見ている人たちをバカにし、傷つけたのです。私は男ですが、もし自分の嫁さんが流産でもしていたら、この発言をした人間を許せないでしょう。みなさんは、こんな人間にはなってもらいたくない!こんな腐った生徒を増やしたくなくて、この緊急集会を開きました。校長先生にも強く要望されました。どうかこれを悪い見本として、みなさんには人の痛みのわかる人間になっていただきたいと願います。以上!』
ガランとなった体育館に里奈は一人、檀上に残された
涙が止まらなかった
チクショウ チクショウ
チクショウ チクショウ
頭の中は怒りで爆発しそうになっていた
作り話だよ
確かに、子供を産めない人を侮辱してしまったかもしれない
けど・・ありえないよ
アタシ、どうしよう…
教室に戻るしかなかった
…佐々木先生ってさ・・・…
すでに始まっていた
机・・・無い
椅子・・無い
バック・・・ズタボロ
教科書・・・ズタボロ
帰ろう…
靴・・・水浸し
上履きあるからどうにかなるか
・・・誰?
振り向きざまにケリ一発
甲高い笑い声
砂のご馳走 口の中 血味
『お前さぁ、ヤッたことある?セックス』
・・・・
『コイツ、ヤッたこともねーのにあんなこと言っちゃってるよ。ウケルんだけど』
『ヤッたことねーからひがんでんじゃね?』
『そっか!んじゃ、自分もヤッちゃえば考え変わっかも』
『なぁ、お前ヤリたいんだろ?しょーがねーから段取ってやっか』 アハハハハハ!
朱美と、それを取り巻く女たちがバカ笑いしながら去っていく
〈なんでこんなことになっちゃったんだろう…アタシはどうなってしまうんだろう…あぁ、明日ちゃんと佐々木先生に謝ろう…佐々木先生が怒るのも当然だったし…許してもらえるかな〉
里奈はいつもの様に、元気に学校から帰って来ていました ただ、おかしな点といえば
あんなに張り切っていた部活を休んでいました