カウントダウン・・5
何にも無い
〈一人って、こういうこと言うんだなぁ…みんないるのに、ガヤガヤうるさいのに
誰もいない・・・一人ぼっち〉
『すいませーん!ヤリたくてウズウズしてて周りに害ふってる リナチャンいますかぁ〜?』
『あぁ〜〜、その娘ならここにいるんじゃないですかぁ?アタシらには見えてないですけど』
『ウケるぅ〜!あんた相当嫌われちゃってるねぇ』
『いやぁ、嫌いってゆーか、存在消えてるんで見えないだけですよ〜』
『もしかして、抹消されちゃった?このコのお葬式にアタシ行ってなかったわぁ。次くる時は花輪持ってくるわぁ』
朱美様ご一同様が去っても、誰もアタシに”触れる”人はいなかった
〈アタシの全てを抹消したいのね。居ないことにしたいのね。それがアタシの受けた罰なのね。しょうがないか…〉
『佐々木先生〜、大丈夫ですかぁ?あのウワサ聞いてしまってぇ、アタシ達すっごくショックでした。元気出してくださいねぇ!アイツは抹消しときましたからぁ』
『そんなかわいそうなことしちゃダメよ〜。誰にだって間違いはあるんだから。先生は大丈夫よ!ありがとう。でもあなた達、悪い影響は受けないでね…』
『マジ、佐々木先生ってカワイイし優しいよねぇ〜。さすがマドンナだよ』
〈は?誰がマドンナだよ。
裏ではデビルだよ!騙されて んじゃねーよ〉
『ただいまぁ』
カバンは?
聞けばよかったね…
靴は?
聞けばよかったね…
部活は?
後悔しか残っていません
まだまだ、生々しく脳裏に焼き付いている
里奈、どうしてあんなに強くいようとしたの?
何故、涙を見せなかったの?
お母さんのせいだよね・・
里奈は強い子…泣かない子…
そう言っていたからね
『先生、うちの里奈は学校で何かあったんでしょうか?』
『いいえ。最近疲れがたまってツライって言うもんで、部活も休ませていますが…』
『まぁ、あっても友達同士のトラブルぐらいでしょう。そんなことまで教師は面倒見切れませんけどね』
鵜呑みにしてしまった…
翌日、とうとう里奈は学校を休んだ・・
休むと言われて少しホッとした
とても不安だったから