last love 1

まゆ  2008-02-09投稿
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それは、ある暑い日のことだった。 古びた工場の並ぶ一角で。一人の少年が殴られていた。学生と思われるその少年は全身傷だらけで、もう反抗する気配もない。だけど、まだ意識があった。
その周りを彼より10ほど年が上の男たちが取り囲んでいる。
そこへ、彼と同じくらいの年の少女がやってきた。少女は建物に入ろうとして凍りついてしまった。怖い。逃げたい。だけど、少女はそこから一歩も動くことができなかった。
男たちは半笑いを浮かべていた。人をリンチしながら笑っている。少女は、その光景を見てしまった。一瞬のことだ。だかど、少女は一生忘れられなくなる。
そして、一人の男が致命傷になる最後の一発を放った。
少女の瞳から、涙が流れた。その瞬間、ひとつの命がこの世から消えた。



キーンコーンカーンコーン雨上がりの空に、チャイムの音が響いた。その学校の授業をさっき終えたばかりの女子高生、松矢妃芽(まつやひめ)は空を見上げて言った。
「ねぇ、ナオ見て。虹が架かってる」
妃芽は高校二年生。ヒメという名に負けないくらいの美人だった。
「すごい・・・きれい」

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