文句なしのホームランだった。
鋭い打球は、外野手の頭を越え、バックスクリーンに突き刺さっていた。
「うわ・・・」
2塁ランナーの氷室は驚く。
「すっげ・・・」
1塁ランナーの五十嵐も驚いていた。
------------------------「・・・」
観戦客の1人はその状況を落ち着いて眺めていた。
その観戦者は稲垣のホームランにも眉一つ動かさずただただ試合の状況を
眺めていた。
------------------------その後5,6番が倒れてチェンジ。
一回終わって3-0。
ピッチャーの精神面も考えるとこの上ない先制攻撃だった。
だったのだが。
6回終了時には
7-6と西谷学園に一点差まで迫られていた。