愛しの"おかえり"? 完結★

なお  2008-02-09投稿
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やっと着いた…

見覚えのあるアパート。俺らが生活している家だ。


カツン…カツン……

階段を上って、扉の前まで来ると…


ガチャリ…


「おかえり!湊★」


「………?!」

さすがに驚いた。一体どんなマジックを使って、俺の帰宅を予知したんだ?


「なんか…今、扉開ければ、会える気がしたんだよね…湊に…!」


「ったく…雪降り始めたぞ?風邪引くからいいのに…」


「ダメだよぉ…!湊がお仕事頑張ってるの知ってるから…だから、せめて……」


そこまで言うと、照れたように下を向いてしまった。真っ赤な顔が、言いたいことを物語っていた。

「………サンキュ」


ぎゅっ………


つい、愛しすぎて抱きしめた。


「あのね…子供ができても、言うよ…?"おかえり"って…子供とね、湊を迎えるの…」


「うん…ありがとう。…大好き…」


ちゅっ………


忙しい毎日が、これから二人に距離を作るかもしれない。

だけど、お前からの愛しい言葉が聞ければ…俺はそれだけでいいんだ…


愛しい言葉のありがたみに気づいた、寒い寒い夜だった…



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