眠れぬ夜は君のせい★? 完

なお  2008-02-10投稿
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「……!!」


気づけば走り出していて、家路を急いだ…無性に、愛奈を抱きしめて、愛したくなったのだ。


走るのなんて大嫌いだった。汗は気持ち悪いし、何より疲れがおそう。昔から大嫌いだった…だけど今は違う。


ガチャン…!


「愛奈!!」


夜中12:00過ぎ。寝ていて当たり前だとわかっていたが、衝動を抑えることができなかった。


「……慶ちゃん…?」

俺を未だにあだ名で呼ぶ愛奈。それさえ愛しくて…


気づけば抱きしめている自分がいた。

「愛奈…ごめんな…ごめんな…?」


「どうしたの?慶ちゃん…なんかあった…?」


「……っ……」


感情に収拾がつかなくて、言葉が紡げない。


何か言わなければいけない…そう思えば思うほど、焦りからか、困惑してしまう。


「………大丈夫だよ?」


「愛奈……」


「私、絶対どこも行かないよ…?ずっと、慶ちゃんといる…!」


愛しい

この言葉の意味が初めて分かった気がした。

俺は、本当に愛奈が好きなんだ…


「愛奈…」


優しくキスをした。今まで異常に、甘く甘く、二人でお互いの愛を確かめあうような…優しいものだった…

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