『‥クズ?!俺達がクズならオマエは何なんだよ北岡?!』
普段から聖人の事を快く思っていない、タツヤの言葉が、
教室内の沈黙を破ったー。
聖人はタツヤに視線を移したー。
『少なくとも、テメェらの様な卑怯な人間じゃねぇよ!!』
聖人が答えるー。
聖人の返答に納得がいかないのか、
タツヤは尚もこう続けたー。
『へッ‥何カッコつけてんだよ。
キレイ事言ってんじゃねえよ。
全ての場面に於いて、この世の中“弱肉強食”だろ?!
強い者が弱い者を食い潰すー。
何が悪いんだよ?!それがこの世の自然の摂理なんだよ!!』
『“弱肉強食”だと?!タツヤ、それがテメェのモットーか?!』
聖人とタツヤはお互いに睨み合っているー。
クラスメイト達の中に、誰一人として口を開く者は居なかったー。
『聖人‥。俺は入学した時からオマエが気に入らなかった。』
先に沈黙を破ったのはタツヤだったー。
『どういう事よ?!』
聖人が答えるー。
『こういう事だよ!!』
そう言ったタツヤの手にはー
サバイバルナイフが握られていたー。
『キャ―ー―ー‐ッ!!』
いち早く、それに気付いたサチヨが叫んだー。
タツヤはサバイバルナイフを持って、
聖人に向かって突きつけ突進して来たー。