僕はこんなに僕を愛して支えてくれた日向子に心から感謝している。日向子は僕の思いでの中であの日のまま色褪せずにいる。これからもずっとかわらず、あの日のままで。
日向子…愛していたよ。ありがとうって感謝しても仕切れないよ。
僕は、この日の夕焼け空を一生忘れることはないだろう。
電車はスピードを増して走っていく。何時の間にか窓の外は夜の闇に包まれていた。
この電車を降りれば、新しい彼女が僕を待っている。
「次は、新宮」
車掌のアナウンスが車内に響く。
僕は涙を拭い、前を向く。そして静かに立ち上がった。
「さよなら…」
電車のドアが開き、僕は歩き始めた。
終わり