友達のまま君に恋をする…?

なお  2008-02-10投稿
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「アイツは、良い奴だよ…後輩からも信頼されてる。成績もいいし…」


翌日の放課後、俺は、なぜかまた屋上に来ていた。沙恵の恋の手伝いをするために。


昨日は、帰ってからも沙恵の言葉が、頭をちらついて離れなかった。

そして気づいた…俺は、沙恵が好きなんだと…


「そっかぁ★クラスでも、そんな感じだもんね…!」


「おぅ」


彼女の恋を、踏みにじりたくなる気もした。俺がとんでもないことを言えば、沙恵は諦めるかもしれない。


だけど、それじゃダメなんだ…おまえの笑顔が好きなのだから…お前の笑顔が見れなくなるくらいだったら…俺の恋なんて実らなくて良い。

「翔ちゃん…私、なれるかな…緑川君の彼女…」


「………なれるさ。おまえなら。」


嘘ばっかり。俺だったら、いつだっておまえを笑顔にするぞ?おまえをこんな風に悩ませない。なのに…なのに…お前は…


「ありがと。翔ちゃんに言われると、なんか勇気沸いた。不思議だね…!本当にありがとう。いつか、お返しするね!」


「いぃって。お返しとか、そういうの。気にすんな。」


表で、必死で笑顔を作った。裏では、もどかしい気持ちが渦を巻いていたというのに…


ばれていないか?


俺がおまえのこと好きだって…


ばれていないか?



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