午前8時。
チリリリリリーン!!
?『ふぁ〜』
?『悠!!早く起きなさい!』
物凄い母親の怒鳴り声だ。
悠『ヤベェ!遅刻だ〜。』
ドタドタ…
20分後。
悠『行ってきます!!』
この少年の名前は、風見悠。市内の吾醍高校に通うごく普通の少年である。
悠『遅刻なんて初めてだなぁ』
悠は遅刻なんてしたことなんてなかった。
テレビ『吾醍市内で最近、物騒な怪事件が起こっています。この事件が起こる直前に、激しい地震が起こっているので外出中の方は気をつけて下さい。』
悠は、珍しく携帯でテレビを見ていた。
悠『最近、嫌な空気だよな』
悠は、ため息をついた。
その時、大きな地震が起きた。
悠『うわ!!』
この地震は、立っているのは不可能な程激しい揺れだった。
悠『!?』
ドスン!!
悠の目の前には、巨大な蝶のような怪物がいた。
怪物『お前はアビリティーか?』
怪物は、尋ねる。
悠『は? アビリティー??』
もちろん悠には何の事だか分かるはずもなかった。
怪物『お前は、ハズレ』
そう言って怪物は、悠に襲いかかろうと身構えた。
悠『マジかよ!!』
悠は、必死で逃げようとしたが体が動かなかった。
怪物『バイバイ♪』
怪物が悠に襲いかかろうとした時、
ドカーン!!
何かが、爆発するような衝撃で悠は吹き飛ばされた。
悠『な、なんだ!?』
悠は何が起きたか分からなかった。
怪物『クソ!』
怪物は、なぜか消えていった。
悠『何が起きたんだ?』
そして、悠が見たものは光の塊らしき物体だった。
悠『なんだあれ?』
光の塊に悠が近付く。
塊『オマエノナマエハ?』
光の塊は、悠に名前を聞いた。
悠『風見 悠っていいます。』
悠は、答えた。
塊『悠か。』
悠『あのーあなたは?』
塊『俺は、名乗る程の奴じゃない。』
悠『そうですか……。あっ、そういえば、さっきの怪物は何なんですか?』
今度は悠が質問する。
塊『あれは、グラード。人間の命を奪うものだ。』
塊は言った。
悠『命を奪う!?』
悠は驚愕した。
塊『ところで、お前はグラードと会話をしたか?』
悠『質問されたから、答えたけど……』
その時、塊の光が倍増した。