仕事をするのは
お金の為だと母は言う
お前の人生を
時間を切り売りするのだと
いつからか夢を見ていた
必要とされる人間でいる夢
でもそれは無理だと分かった
私には何もできない
仕事の人と仲良くなるなと母は言う
お金の為の仕事
人間の為にそれを失う事になると
いつからか夢を見ていた
楽しく仕事をする事
職場を愛する事を
でもそれは無理だと分かった
人はなぜか私を嫌う
若い頃母の言う事を嫌っていた
でも今は思う
真実の汚さを説いていたと
その汚い真実のなかで
何もできないまま時だけが流れる
無能と言われたまま時間を売りつけている
私の人生は何だったのだろう
私は何の為にここにいるのだろう
生きる為喰らう為に人生がある
ここにいる為に人生を売る
何もない人生を
私は何のために生きているのだろう
その答えは母は教えてくれなかった