その日の授業は、サボった…。
心にぽっかり穴があいて、切なくて、恋しくて、辛くて……
こんなに好きだったんだぁ…
「……………」
気づけば、私は、冬に似合わない木漏れ日の中、眠りについてしまった…
「………宮!」
……誰か呼んでる?
私の名前…間宮 馨(マミヤ カオル)を…
「間宮……!」
パチッ
私は、とっさに目を開けた。
呼ばれているのは、現実世界だと知る。
「ふぇ?」
寝起きの素直な声をあげた。
目の前にいたのは…
「…皆輝?!」
「おす☆」
相変わらずの爽やかな笑顔で、こっちをみていた。
「なんでいんの!?」
「あぁ…えっと、俺学級委員じゃん?先生に頼まれて…」
「あっ…ごめん。迷惑かけて…」
「いいって…☆」
なぜか、そのあと、二人で黙ったまま誰もいない校庭を眺めていた。それだけで、穏やかに時間は流れていった。
「今日…ごめんね?朝…邪魔しちゃって…知らなかったの…」
「あぁ、別に良いよ。気にすんな☆」
「…ありがと。」
「間宮は、誰かにあげないの?」
「え?あぁ…私は…興味ないからさ。そーゆーの。」
「ああ…俺も!」
とっさの大嘘だった。自分に対して、むなしさがおそった。
だけど、それに共感する彼が、一番悲しかった。