すると、耕くんは私の声を遮るように大きな声で言った。 「俺はあやが無事でよかった…俺はあやが一番大切だから。あやが死んでたら、俺も生きていけないよ…だからそんなこと言うな…」 私は自分が情けなくて仕方なかった。一番大切な耕くんを傷付けてしまった。その人の授けてくれた子どもの命を奪ってしまった。私は、お寺に参ってちゃんと供養してから、死んで償おうと思った。 「…耕くん…仕事に戻らないと。これ以上迷惑かけられないよ」 私はそう言って電話を切った。
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