医者は安静にと言ってたけど、どうせ死ぬつもりだからと私は黒い服に着替えた。そして、お寺に行こうとしたその時、耕くんから電話がなった。「……はい。」
「今そっちに行きよるから」
私はビックリした。
「仕事は?」
「そんなん早退した。仕事よりお前が大事」
私は今から死ぬつもりだったから、今からこられても困ると思った。
「私は大丈夫だから。仕事戻らないと……」
「あほ。仕事が手に着くか!それにお前今から出かけるつもりやろ…」
私はドキッとした。
「な…なんで?」
「お前…どんだけ付き合ってる思とんねん。だいたいお前が考えそうなことくらい分かるわ。みくびるなよ」
私はまた涙が出てきた。耕くんと私は以前同じ職場にいた。耕くんが軽そうに見えて実はすごく真面目なのは誰よりも知ってる。
「ありがとう…でも大丈夫だから…本当に…」
そう話してるうちに、耕くんが家の前についた。