web×tear ♯02

成島パンナ  2008-02-12投稿
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私のブログはだんだんと
恋愛のことだけでなく、音楽や映画、食べ物のことなども書くようになり
他人のブログにお邪魔して、友達を増やしていくことにも成功していた。



そしてある日。

“新着100件”
というリンクをクリックした。
他人が書いたブログの記事を、書いた時間が最近である方から百件表示される。

そこにそそられるタイトルが一つあった。



それがスミとの出会いで、

私達の運命が、私達の世界が、
ゆっくりと回り始めた時だったなんて、思いも寄らなかった。





スミは男の子だけど、
私が大好きな少女マンガが好きだった。

そこから意気投合して
色んなことを話すようになった。
彼は私より一個上、高卒で公務員一年目だったので、仕事の話をしてくれたり、進路の相談に乗ってくれたりもした。
私の地元は首都圏付近、スミの地元はもう少し北のほうにあるそうだ。

そのうちメールアドレス…俗に言う“本アド”を交換。

深い話をしていくにつれ、気付いたことがあった。
恋愛観、少しネガティブな所も
私達は、人間としての本質が似ていた。





「やめてよ、もう!!」



母の金切り声が、階下から聞こえた。

また始まったのかと呆れるのと同時に、私は震えていた。
あんな風に、はっきりと母が叫んだのは初めてだった。

本気で思う。
殺されるかもしれない。



『スミ』

恐くて恐くて仕方がないのに、何も出来ない。
私はただ、その二文字をスミにメールすることしか出来なかった。

『どうしたの?』

返事はすぐに返ってきた。

もうこの家にはいたくない、いられないという想いが、頭をよぎる。
少し考えた末に、私は決断した。



『私を浚ってください』



知り合ってから約一年。
私達はお互いの顔すら知らなかった。



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