3. 老人を轢き殺してから一週間後、猛烈な罪悪感が吐き気と共に襲って来た。何だ!?この感じは、今まで、感じたことのない気持ちだ。コーヒーを一口飲み平然を取り戻した。
俺は、世界をあっと言わせるんだ。こう自分に言い聞かせる。やっと、落ち着きテレビをつける。付けた瞬間に速報で、流れたニュースを見て、俺は、背中から汗が、吹き出した錯覚に陥った。
緊急速報《湘南で、老人一人ひき逃げ。その老人は、株式会社マルソックの社長白石稔(75)様と、分かりました。・・・》 そこまでは、聞き取れた だが、そこからは、追われる絶望感と、恐怖感が、聴力を遮ったのだ。