とある都会から外れた小さな田舎町。
日がくれ夕日が見え始めた頃に「ガーッ!カン!タン!!」静寂をつんざぐSK8の乾いたウィール(タイヤ)の音が響く。
ボロボロの穴のあいたジーンズに「VOLCOM」と描かれた薄汚いTシャツ、ニューエラ(帽子)を片手に長身で髪型はパーマがかかった特徴ある髪型で見た目はとても若かった。
高校生ぐらいの青年だろうか?
彼は夕日を背に華麗に飛び、板を自在に操り、自転車よりも速く、そして誰よりも上手かった。
しかし、彼は最初っから上手かった訳ではない。
まして才能だってなかった。
怪我に何度も泣き、春・夏・秋・冬ひたすらほぼ毎日暇さえあればひた向きに板に乗り続けた。
また不安定な年頃、Sk8でも恋愛・人間関係でもSk8以外にも彼の悩みと苦難はいっぱいあった。
それでも彼が板に乗り続ける理由は「楽しい」と思うから。
「楽しい」から「好き」になり「上手くなりたい」って思う。
そして「生き甲斐」になる。
植物が種から芽を出し成長し蕾になり花を咲かせるように。
この花は一生散らない死ぬまで咲く花。
これは青春をSk8に捧げた一人の熱い高校生の物語!