「優梨ちゃん、終わるまで待っててよ!帰っちゃ駄目だからね!!」
そう言って、私の友達(?)はそそくさと今日までの提出物をやり始めた。
友達、真奈美によると、提出物を忘れて残されているらしい。
私は早く帰りたいのに、すぐああ言って帰らせてくれないんだよね…。
でも…それを言えない自分がすごく嫌だ。
本当は、真奈美とは絶交してもいいくらい嫌いなんだ。
だけど、真奈美と絶交したら友達いなくなっちゃうから…。
私には、真奈美しか友達がいない。クラスにも居場所がなくて、真奈美をなくしたら本当に独りになっちゃうから…。
それが、怖くて怖くて…
もう二度と同じ同じ思いはしたくない…
【小学校6年生〜修学旅行班決め〜】
「早くどこかに入れてもらいなさいっ?」
担任の怒鳴り声が教室中に響いた。
怒鳴られているのは…そう、私、誰も友達がいないで班に入れずにモジモジしているところだった。
クラス中の視線が私にむけられる…。
嫌だ…見ないでよ…見ないでよ
見ないで…見ないで…
「早くしなさいと言ってるでしょ?」
その瞬間…なにかの糸がプツンと切れた。
涙がとめどなく流れてくる。でもどうすることもできなかったの。
担任の怒りは増すばかり…
そんな状況に見兼ねた人が私を班に入れてくれた。 】
そのあとのことは…ほとんど覚えていない。
あんな自分が惨めで嫌で、だから中学では友達をつくりたかったんだ。
友達ならどんな人でもいい。
そう思っていた。
だから今日も心を押し殺して自分をつくるんだ。