「はぁ〜……」
何が楽しくて、一人で遊園地に来てるんだろ…
ここは、家からもそう遠くない遊園地。私、神川 美沙は、友達の由奈と約束をしていた。しかも、現地集合…!
「由奈の野郎ぉ…」
ドタキャン。まさかのドタキャン。熱がでたとかでなかったとか…とにかく、私は、来てしまったものは仕方ないので、遊園地の中に入った。
中には、カップル、カップル、カップル………
連休ということもあり、カップルでにぎわっていた。
「……ちぇっ…」
そして、ここは観覧車まち。揺れ回るゴンドラは、規則的に揺れていた…
「はぁ〜…」
自分の番が徐々に近づいてきて、それと比例するように、寂しさも増していった。
「次、準備してください…!」
係員の言うことに従いながら、私はゴンドラに乗り込んだ。
「ふぅ………」
ため息とともに、見開いた目。だって目の前には…
「………!?」
美少年が座っているのだ…
「あっ、あんた誰よぉ〜!」
「そっ、それはこっちの台詞だ!係員が間違えたんだ!俺らをカップルだって…!」
「えぇえぇ?!」
密室。目の前には多少言葉の悪い、美少年。少し動けば、体がくっついてしまいそうな距離。
「まぁ…よろしく☆」