1、始動
俺の名は、ジェン・ボールド32歳。
バスブレドという町の、原子力発電所で働いている。
5月11日
ザーザー、ザー
今日は4ヶ月ぶりに雨が降っている。
窓の外を見ながら、ボールドは悟った。
「最近スリルがないなぁ。」
すると、同じ発電所で働いているケリング・ネオがボールドの独り言を聞いて微笑している。
「なんだ?てめぇは。」
「そうカリカリすんなって、で?スリルが欲しいんだって?」
「お前には関係のないことだ。」
「俺には分かるぜ、お前には悪の心が芽生えはじめてる、いい仕事があるぜ?」
「何?悪の心?」
「今晩11時、ここに来い。」
ボールドが渡されたのは、二年前に潰れたバーの場所を書いた紙だった。
11時、ボールドは潰れたバーに着いた。
「こっちへ来い。」
ケリングらしき声が聞こえる。
ギィィ、バタン
ボールドがバーの中へ入るとケリングのアジトになっていた。
「すげぇじゃねぇか。」
「そりゃどうも。」
「で、ここに来て何をするんだ?」
「お前には今から、発電所を破壊してもらう。」
「何言ってんだ、死ぬぞお前。あと仕事がなくなるじゃねぇか。」
「いいからいって来い、お前の未来がかかってるんだぞ、勿論俺も行く」
「俺の未来?」
「帰ってきたら教えてやるよ、そこにある物は適当に持っていけ。」
ボールドは、ハンドガンと手榴弾を持って発電所に向かった。