夢を見ようか☆密室で…?

なお  2008-02-14投稿
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「うごかねぇな…ゴンドラ…しかも、寒くなってきたし…」

「ねぇ〜…寒い…」


太陽は沈み、夜になり、温度も低くなっていった。


「おぃ、こっち来い」

ぐぃっ……


「きゃあ!」


…友が、私を抱きしめて、暖めてくれた。

「温かい?」


「う、うん………」


やめてよ…だって、もうきっと私たち二度とあえないでしょ?忘れられない夜になったら…好きになったら…だめ…


ピー――………


無機質な音が、響き、ついにゴンドラが動く。アナウンスがうるさいくらいに流れていた。

心は裏腹で、喜んでいない自分もいるみたいで。


なぜか、わからなくなっていた。


「よしっ!やっと動き出した…」


「………………」

顔は笑顔を作ることに必死だった。内心、思いが一度にあふれ出しそうで、怖くなっていた。


残酷なことに、ゴンドラは地上へ、動き出した。地が見える…近づいてる…

「さっ、降りるぞ…」

友は立ち上がって、安心したように笑っていた。


だけど、私には立ち上がる気力がなかった。体中が、友との別れを拒んでいるんだ………


「………どした?美沙………?」


「いやだなぁ…なんか…お別れ…もぅ会えないんだよね?」


「美沙…………」


「ごめっ…私……」


涙をこらえることしかできなかった。

ただ…ただ…







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