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その日の放課後ー
聖人は、あたしと一緒に帰ってくれたー。
ホームルームが終わり、聖人の座る一番後ろの席を見たあたしは、
ニコッと微笑んでくれた聖人に微笑み返したー。
『一緒に帰ろうな。』
ポンと優しくあたしの頭を叩いた聖人ー。
『うん。』
そう言って、あたし達は教室を後にしたー。
『ねぇ聖人‥‥。』
『ん?!‥何?!』
『今日‥休みかと思った。』
あたしは、そう言って聖人の顔を見上げたー。
そうー
今日は氷室のLIVEだからー。
『心配だったんだよ。昨日、俺がオマエを強引に、教室から外に連れ出したから‥。
渋川に呼び出されたんじゃねぇかとか‥。
クラスの連中に何かされたんじゃねぇかとか‥。
そんな事考えてたら、足が勝手にガッコに向いてたんだよな‥。
俺らしくねぇよな?!』
そう言って、聖人は笑ったー。
やっぱり聖人は優しいー。
『あはは‥。
でもLIVEはこれから行っても間に合うよね?!』
『まぁな。』
カチー
聖人はタバコに火を点けたー。